カホムボン


しげと一緒に色違いの携帯に替えた
しげは紺色で、アタシはゴールド。
そのあと山越えの道をドライブしながら嘉穂劇場を目指す。
凄かった。
小さな路地があちらこちらに現れ、そこに寂れたスナックやバーの小さな看板が並んでいるというまるで映画かPVか…そんな街並みの中にいきなり芝居小屋が見えた。
一階はステージの正面に桝席があり、畳の上に一桝4枚ずつ座布団が敷いてある。
その左右に花道があった。
アタシたちは二階席正面の一列目で、本当にいい場所。寛ぎながら登場を待った。
今までのライブでステージに幕がある会場ってそういえばなかった。
幕がゆっくり開くと、そこにはすでに主役たちが揃っていて、素晴らしい音を響かせた。
なんか、がつがつしてないのね。余裕で楽しんでる。クラムボンは大人だなあと思った。
ギターが高野寛だと2曲目あたりで気付き、しげに耳打ちしたら「豪華すぎる…」と驚いていた。
郁ちゃんは可愛くてミトは相変わらずジタバタしていて大ちゃんはやっぱりドラム格好良すぎだった。
大ちゃんばかり観ていた。
素晴らしいライブだった。
本当に圧巻だった。
クラムボンは自由だなあと思った。
アタシはしげと幸せに自由だった。
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